ご挨拶

大会長

獨協医科大学麻酔科学講座

山口 重樹

日本緩和医療学会は1996年に創設された、学術研究・養育・啓発などの活動を通じて、がんやその他の重篤な病気のすべての時期において患者さんとご家族の生活の質を高めることを目指した活動を続けている特定非営利活動法人で、年一回の学術大会と各支部の学術大会を開催しています。

そのような歴史のある日本緩和医療学会の第5回関東・甲信越支部学術大会(以下、学術大会)の大会長を拝命させていただけることは、私自身のみならず、私を育ててくれた栃木県や足利市にとっても大変光栄なことと考えています。

今回の学術大会は第36回栃木県緩和ケア研究会(以下、研究会)と合同開催させていただきます。合同開催に至った経緯は、例年両会が同じ時期に開催されていて、合同で実施することで運営スタッフの負担軽減、参加者の増員が可能となること、研究会の会員に日本緩和医療学会の活動を知ってもらうこと、コロナ禍において困難となっていた研究会の一般演題での交流の再開を目指すことなどです。

今回の開催地である足利市は、皆さんご存じのとおり、日本最古の学校である足利学校がある歴史の古い街です。足利学校は、室町時代から戦国時代にかけて、日本における事実上の最高学府と称され、全国から多くの来学徒があり、足利市において日本の学びの礎が築かれたとされています。そのため、学術大会・研究会の合同開催のテーマを“学びの「原点」足利で緩和ケアを学ぶ”とさせていただきました。

現在、両会の合同開催に向けて鋭意準備していますが、新型コロナウイルス感染症の蔓延状況が続いている状況では、どのような形式での開催が可能かどうか不透明なところです。現時点では、皆様には会場となる足利市におこしいただき、対面で熱く議論、情報交換、新たな学びの機会にと考えています。しかしながら、新型コロナウイルスの蔓延状況、会員の皆様の施設のご事情などもあるかと思いますので、開催形式においては、参集できない方々のために、現地開催とオンデマンド配信によるハイブリッド開催を計画しています。また、状況に応じて柔軟に対応していきます。

私共も、例年と変わらぬ活気溢れた会にできるよう工夫を凝らして準備していくつもりですで、何卒よろしくお願い申し上げます。末筆になりますが、日本緩和医療学会、栃木県緩和ケア研究会の皆さまが新型コロナウイルス感染症にも負けず、今後さらに発展することを心から祈念しております。

2023年6月吉日

栃木県緩和ケア研究会

足利赤十字病院 緩和ケア内科

岡本 猛

第36回栃木県緩和ケア研究会の当番幹事を務めさせていただく足利赤十字病院の岡本です。この度、緩和医療学会関東・甲信越支部学術大会と合同開催とさせて頂くにあたり、今大会が皆様にとって実りあるものになるよう微力ながら鋭意準備に取り組んでおります。

栃木県緩和ケア研究会は、緩和ケアに関連する諸問題を研究し、患者のQuality of lifeの向上を図ることを目的として、現在は年に1回当番制で研究会を開催しています。

会場とさせていただく足利赤十字病院は栃木県南西部に位置し、隣接する佐野市、群馬県桐生市、太田市、舘林市に及ぶ人口約80万人を有する両毛地域の中核病院として地域の医療を担っています。

2011年に足利市郊外に新築移転し、2019年に栃木県地域がん診療連携拠点病院に指定され19床の緩和ケア病棟(病床)を有します。一般病床全室個室、省エネに配慮した次世代型グリーンホスピタルという特色も兼ね備え、国際的病院機能評価機構であるJCI(Joint Commission International)の認定病院でもあります。

災害時に被災者を収容することにも利用できる講堂は300人を収容可能で、こちらを会場とさせて頂きます。ポスター会場は外来と病棟をつなぐ広いホスピタルモールを利用します。

若干病院へのアクセスが不良で皆様にはご不便をおかけするかと思いますが、是非会場に足をお運び頂き、自然豊かな渡良瀬川のほとりにある当院をご覧になって頂けたら幸いです。

運営委員

佐野厚生総合病院 呼吸器内科・緩和ケア内科

井上 卓

栃木県立がんセンター 放射線治療科

井上 浩一

事務局長

獨協医科大学麻酔科学講座

寺島 哲二